勉強において国語の力の重要性は、これまで何度となく書いてきました。そういった意味では、今日の内容は、以前触れた内容に重複する部分もあると思いますが、それだけ重要なことであると思ってください。
お子さんを持たれている先生と話をしていて、最近の子どもたちが本を読まなくなったこと、そして読めなくなったことが勉強、というより学習内容の修得や発展に大きなハードルとなっているという話題になりました。その中で、「子どもたちが本を読まなくなった。」と嘆かれていました。
そもそも、今の生活環境を考えると、本であったり、活字に触れる機会は昔に比べて格段に少なくなってきているので、そういった場面を意図的に作り出さないと、なかなか本好きの子であったり、国語が得意な子には育ちにくいものです。
自ら本を手に取るようになって欲しければ、まずは、小さいころにしっかりと読み聞かせをして、本や活字が好きになる以前に物語というものが好きになっておく必要があると思います。
それだけでは、あくまで本好きを育てるだけの話になるので、もう一歩進めると、読み聞かせをした後にその内容についてしっかり対話をして考える力や感じる力を育てることが重要だと考えます。簡単に言えば、本を読んだ後に、「どうだった?」と漠然と感想を求めても、なかなかすぐにその域にまで達することができないため、まずは具体的な質問によって考えるポイントやテーマを大人が与えて、思考のポイントの明確化してあげることで考えることの土台をしっかり育てるということです。
最初は一問一答レベルから始めたとして、徐々にその質問のレベルを上げたり、ヒントの数を減らすことで、最終的に自力で感想や見解導き出せる力を養っていくのです。単純な話、それはそのまま国語の問題と同じこと。
1冊の本があれば、何度でも繰り返してそれを行なうことができるし、国語の力を身に付けるために余分な問題集などを買う必要もないからお金もいらない。おまけに親子でのコミュニケーションやスキンシップの機会にもなる。その上で、子どもたちに国語の力がつくならやらない手はない。
忙しい毎日の生活の中でその時間を確保することは簡単ではないかもしれませんが、決して長い時間を要するわけではなく、一日5分~10分程度でも十分。1冊の本をすべて読まなくても、「今日はこのページ。」というようにこちらが抜粋してチョイスしたり、サイコロ転がしやあみだくじなどのゲーム性を取り込んで、楽しみながらその日のページを決定してもいい。ちょっとした遊び感覚が入るだけで、子どもたちはきっと学んでいると感じることなく、大切なことを学び、身に付けてくれる。
まだまだ自分で大切な力を身に付けるだけの力が育ってない子どもたちには、上手にそこへ導いてあげるという意図的な手法も大事。だからこそ、ペーパーでの問題に取り組ませるのではなく、対話の中で上手にその道標を指し示すのだ。
さぁ、自分では本を読みたがらない子たちには、読み聞かせ+対話で、読解力をどんどん身に付けられるようにがんばっていきましょう☆