もし、学校や園などで、子どもがなかなか集団行動に馴染めず、戸惑っていたら…。
そういう場面を見聞きすると、心配するのと同時にみんなと同じことができないということ自体を問題視するケースがほとんどだと思います。大切なことは、そうなっていることからの解決策を考える前に、どうしてそうなっているのかということをしっかりと考えてあげることが重要です。
できなくっても別にいいんじゃないですか?
子どものことでご相談を受ける中でよくするお話ですが、ほぼ100%と言っていいぐらい大人は現時点における自分の立場で子どもたちを見て、様々なことの判断をします。
「なんでそんな簡単なことができないの?」
大人から見ると簡単なことも子どもたちにとってはとても大変だったり、難しかったりすることがほとんど。そこを忘れちゃってるから普通にこの質問が出てくるのです。そんな場合、逆に質問してみます。
「お父さん(お母さん)が同じ年齢の子どものころに、これが完璧にできてましたか?」
たいていの方は言葉に詰まります。自分自身が同じ質問をされても黙り込んでしまうと思います。だって、その頃にはできていなかったのは明白。それを忘れているのか?はたまた棚に上げてしまっているのか?とにかく、今の自分の立ち位置だけで子どもを判断し、何とかしようと思ってもなかなか何とかなるものではありません。
まずは、できなくってあたり前と思うところから始めて、どうすればできるようになるかだけを考えてあげることが大切だと思います。
「お父さん(お母さん)もできなかったよ☆」
子どもたちにとって、一種の魔法の言葉じゃないかと思います。「自分だけができないのではなく、お父さん(お母さん)もできなかったんだ。」と思えることで、本人が抱えている漠然とした不安感や焦燥感は確実に軽減できます。目の前で失敗して見せてあげるというのも、一つの方法としてありだと思います。
一番身近で、一番大きな壁。そして、一番自分のことを認めて欲しいと願う存在がお父さんやお母さんじゃないでしょうか?そのお父さんやお母さんができなかったと知ることができれば、子どもの挑戦へのハードルは一気に下がると思います。
だから、仮にそれがウソであっても全然いいと思います。
本当はできていたことをできなかったと言って子どもの背中を押してあげる優しいウソ。そんな愛情いっぱいのウソなら、きっと閻魔様も怒ることなく、笑って許してくれると思いますよ☆笑
結局、簡単な話、失敗しても大丈夫だと子どもが感じられる環境や状況をを作り、安心感を持って挑戦できるようにしてあげること。これに尽きると思います。そうやって小さなことから大きなことまで、いろいろ経験することで、経験に対すること自体への抵抗感はどんどんなくなります。すなわち、挑戦すること自体が、挑戦でもなんでもなく、単なるあたり前になってしまえば、どんなことに対しても「まず、やってみよう!!」と素直に一歩目が踏み出せるはず。
大人の力で、子どもの背中に大きな翼を広げさせてあげましょう♪♪