文房具やプリント類が持ち主の意思に反してあちこちへ遊びに行ってしまい、捜索願いを出すものの、そのまま行方不明になってしまうことがよくある子どもたち。教室に来ている子どもたちの指導をしていて困ることも多いし、そのことを保護者の方から相談されることもしばしば…。
発達障がいの中でも、ADHDの不注意優勢傾向の子に多いと思われがちですが、意外とそんなに限定される話ではなく、発達障がいでいえば全般的に多い傾向だし、もっと言えば発達障がいの有無に関係なくよく聞く話。なぜなら、『物を無くしやすい』ということは、すなわち、『整理整頓が苦手』ということ。じゃあ、まずは整理整頓の仕方を工夫することで、物が無くなることを少しでも防ぐ工夫にチャレンジ!!
ということで、その中でも特に相談内容として多い【文房具編】と【プリント編】という形で、整理の工夫の一例をご紹介したいと思います。すべての子がこれでうまくいくわけではありませんが、こんな考え方をベースに、その子に合った整理整頓の方法や物を無くさない工夫を考えていきましょう。
今回は【文房具編】です。
鉛筆、消しゴム、定規。文房具で無くなる物の“三種の神器”ともいうべきものではないでしょうか?この3つを収納する道具が『筆箱』であることはみんな一緒のはず。中には、カバンの中から直接、鉛筆や消しゴムが出てくるような強者の中学生もいたりしますが…。苦笑
無くしやすい子の多くはこんなタイプの筆箱使っている場合が多いと思います。
小学校の低学年時代はそうでもないですが、高学年から中高生になると、中身もいろいろ増える関係もあり、このタイプを使っていることが多いです。このタイプの場合、中身の様子が一目ではわからないため、有る物と無い物の確認ができにくい。おまけに意外とたくさん入るので、余計に中身がわかりにくくなるというデメリット。
そりゃあ、無くなっていること自体に気付きにくい状態なんだから、無くなっていてもわからないって話。そうならないためにの道具選びも大切です。
やっぱり、整理整頓が苦手な子は整理整頓しやすい道具を選ばないといけません。できれば選んで欲しいのはこちらのタイプ。
中身が一目瞭然。おまけに片付ける場所まで決まっているとなると、一目見ただけで全部揃っているかどうかがすぐわかる。なんて画期的な文房具なんだ!!笑
同じタイプのものでも、高級(進化した!?)タイプのものは、入れる場所が裏表両面にあったり、消しゴム入れる場所が別に付いていたり…。そういったものではなく、本当にシンプルなタイプの物が絶対的にいいですね。
先にも書いた通り、小学校の高学年から中高生になるとこのタイプではなく前出のタイプを使う子が多いため、このタイプを使うと目立つなどに理由から嫌がる子もいると思うのでなかなか使いにくくはなりますが、その場合には缶や木の材質のBoxタイプなど、ちょっと目立ちにくい感じのBoxタイプの中身が見渡せる物をチョイスすることをオススメします。
この後、具体的な工夫に話を進めようと思っていたのですが、道具選びだけで思っていた以上に長くなってしまったので、2部構成に変えて、次回また改めてお伝えしたいと思います。
ということで【文房具編】はひとまず終わりとさせていただきます。