ボーナス

またやっちゃいましたねぇ、東電。

報道されているニュースをご覧になった方も多いと思うし、その考え方や説明に「???」と感じた方も多いはず。

大手の企業って、一般的には憧れの企業だったり、その大きな力で国を支える部分も少なからずあると思いますが、ここまで常識が欠落しているというか、国民感情を読めない人たちが経営しているのかと思うと興ざめだ。

そもそも、自分の認識では『ボーナス』ってその企業が期末決算時に経営黒字で余剰金がある場合に、それを労働者に配分するものだと思っている。
その基準や支払い方法、支払い金額は企業ごとに異なり、労働基準法等の法律で定められているものではない。

もちろん、雇用する際に労働条件に記載されている場合は雇用主が雇用者に対して支払うことは義務になってくるが、それすらケース・バイ・ケースで、必要かつ可能な範囲で支払われるべきものではないかと思う。

それを電気料金値上げの原価計算の中に、この先3年間の『ボーナス』(5回)支給分として総額約730億円が計上されているというからもう笑うしかない。

経営赤字どころか、国から1兆円規模の公的資金が投入されるような企業が『ボーナス』を支給。
しかも、その費用を捻出するために電気料金の値上げを行う。
一般常識では考えられない話だと思うけど、それを堂々と、しかも平然と発表できる神経がわからない。

大学を卒業後、社会人生活の大半を自営という形や不安定な身分保障の状態で働きながら生きてきた人間にとっては『ボーナス』なんて限りなく縁のないものだったからほとんどもらったこともないし、馴染みの薄いもの。

『ボーナス』シーズンになってそんな話を聞くと、「いいなぁ…」程度のことは思うけど、自分で選んで進んできた道だから、それを当たり前だと思っている。

今回の東電の対応に関してみても、まったく逆の見方で、東電の従業員の立場で考えたら『ボーナス』払いのローンを抱えている人たちも多いだろうし、賃金も20%程度カットされて大変な生活をしているのだからなんとかして欲しいと思っている人が大半だと思うので、その人たちの生活をも考える必要なあるのかもしれない。

そもそも今回の原発事故自体、東電自体に責任はあっても、末端の労働者すべてにその責任があるわけではないのだろうから、「自分たちには関係ないのに…」と思っている人も多いだろうし、なんとかしてあげるべき問題も含んではいると思う。

でも、その企業を自分が選んで身を置いているという点では責任の一端はあると言っても過言ではないと思うし、いい思いをしてきた時期だってあったはずだろうから、今は、その企業の一員として一緒にしんどい思いをすることも必要なのではないかと思う。

だから、敢えて言わせてもらえば、今回の被災者への補償問題と東電の再建計画の中で東電という企業の利益の部分や従業員の生活保障の部分は最終的にかんがえることで優先すべき事項ではない。

ましてや、電気料金値上げ実施予定エリアでは、その影響で経営を圧迫されるため、従業員の賃金カットやボーナスカットなんて話はゴロゴロ転がっている。
雇用が継続されている場合はまだいい方で、解雇につながっている人も少なくないはず。

そんな人たちを前に、それでもまだ『ボーナス』なんて言葉が出せるようなら出してみろ!!って話だ。

世の中、そんなに甘くないって…。

これは決して、『ボーナス』に縁のない人間の僻みではないので、その点はくれぐれも誤解のないように!!(笑)

あまりにも理不尽なマスコミ発表に、憤りを感じている一国民の率直な意見です。

-ひとり言

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