生徒に紹介してもらって『生協の白石さん』という本を今読んでいます。
ちょうど４年ぐらい前にかなり話題になったらしいのですが、その存在はまったく知りませんでした…。(^_^;)
みんな知っているのに、知らないのは自分だけ？
んっ？？
４年前？？？
あっ、そっかぁ!!
その頃はタイ人だったから日本の情報に思いっきり乗り遅れていた頃だ。
この本のことというより、日本のことをほとんど知らなかったんだよね…。(T_T)
ハッハッハッ…。
まぁ、そんな話はどうでもいいとして。（笑）
ご存じない人のためにちょっとだけ内容紹介。
白石さんは東京農工大学生協工学部店の生協の職員さん。
その白石さんの担当の一つに「ひとことカード｣という、生協の組合員が生協への要望を自由に書けるアンケート用紙の要望に回答するというお仕事があり、そのアンケートの受け答えを紹介してあるのがこの本。
通常はアンケートの記入者と回答者が必要なことを事務的に書くだけのもののはずが、白石さんが担当者になってからは生協とは直接関係のない質問がたくさん寄せられるようになったそうです。
それは、白石さんがどんな質問を投げかけても、必ず“粋”な答えを返してくれるから、みんながその回答を楽しみにいろんな質問を投げかけるようになったそうです。
そんな本の中からほんの一例を☆
【生協への質問・意見、要望】
そばをいっぱいうるにはどうすればいいですか？
【生協からのお答え】
そば職人の道は大変険しいと聞きます。
ひとことカードお問い合わせいただいてありがたいのですが、そんな場合じゃありません。一刻も早く修行して下さい。そばを売るどころか、油を売っちゃってますよ。
一人前になった暁には、とろろそばでもごちそうして下さい。冷たいのが良いです。
【生協への質問・意見、要望】
自分の自転車がパンクしたので友達のを借りたら、友達のもパンクさせてしまいました…。
【生協からのお答え】
ご自身の不遇さを憂うご様子が伝わってきます。
パンクは破れた箇所を修理すれば直ります。
お友達との関係が破れていないのなら、それで良しとしましょう。
【生協への質問・意見、要望】
愛は売っていないのですか…？
【生協からのお答え】
どうやら、愛は非売品のようです。
もしどこかで販売していたとしたら、それは何かの罠かと思われます。くれぐれもご注意下さい。
（本文より抜粋）
読むと、なんとなくあったかい感じがするというか、すごく幸せな気持ちになりました。
東京農工大学の学生さんの間で話題になったのもわかる気がするし、こうして本になって出版され、たくさんの人たちに届けられたのもわかる気がします。
アンケート用紙に書かれた何気ない学生のメッセージ一つ一つをきちんと受け止め、丁寧に…というより愛とユーモアがいっぱい詰まった言葉の数々で綴られた白石さんのお答え。
同じことを伝えるにしてもちょっと言葉を選ぶことでこんなにも違う伝え方ができる。
まさにそんな言葉の使い方、相手への心配りの仕方のお手本のような気がします。
とっても素敵な１冊でした♪♪
生協の白石さん
