「覚えるのが苦手で…」という子たちはたくさんいます。
小学校、中学校に限らず、学年が上がるにつれて暗記しなければいけないものの量はどんどん増えていくのに反比例するかのように、暗記に対する苦手意識は大きくなる傾向が強い。
また、発達障がいの子たちにとっても、短期記憶から長期記憶への変換が苦手だったり、ワーキングメモリーの関係で記憶そのものへの定着が苦手だったりといったことから、暗記系を苦手としている子は非常に多い。
そんな中、嫌なこと、それも決して好きではない勉強からは逃げたくなるのが子ども心。
苦手から始まったものが、『苦手→逃げる→できない→わからない→嫌い→やらない』という完全なる負の連鎖に追い込まれ、その教科や場合によっては勉強そのものが“大っ嫌い”になってしまうケースもよく見受けられます。
では、少しでも記憶に残りやすい暗記の方法は…?
いろんな感覚器官をフル活用
自分たちが学生時代、漢字や英単語を覚えるときに「書いて覚えなさい!!」ということをよく言われ、その教えを実践しながら覚えてました。実際、単に頭で記憶するだけではなく、体が覚えている感覚で、書こうと思ったときにあまり意識しなくてもスラスラと書けて、ちゃんと覚えられていることを実感することができてました。
その上、さらに他の感覚器官も活かして覚えていきます。
と言っても、決して難しいことや特別なことではなく、ごく普通の暗記法。
目で見ながら、声に出して読みながら、手で書きながら覚えるというシンプルな方法。
①目で見ることで、視覚からの記憶へ。
②声に出すことで、口の動きを作ることへの意識も記憶へ。
③自分の声を耳で聴くことで、聴覚からも記憶へ。
④手で書くことで、感覚器からの記憶へ。
要は、一つの情報をできるだけたくさんの刺激に変えて同時に記憶への変換をかけることで、より記憶に残りやすく、また記憶から抜けにくい暗記を目指します。
特に英単語の場合などだと、この方法では発音も同時に暗記の中に入れ込むことができるので、読むことはもちろん、発音のテスト問題などにもプラスになる力が身に付きます。さらにリスニングの力を伸ばしたければ、自分が読むのと同じだけ、ネイティブの発音のCDなどを上手に活用しながら、より正しい発音を常に耳にしておくことでその効果は大きくなります。
すごくシンプルかつ、あたり前の方法が、実はすごく有効なのです。
あとは、それを実践することと、しっかり反復することだけ。
「そこが一番問題なんだよねぇ…。」
という声が聞こえてきそうですが、そのための有効な方法を考えるのが次のステップ。子ども一人ひとりの性格や興味関心をしっかり分析して考える必要があるので、またご相談ください。一緒に考えていきましょう!!