自民党の教育再生実行本部が検討している「教員制度改革」の一つとして、学校の教員免許が『国家資格化』とする方針が固まったとのニュース。
具体的には、大学の教員養成課程を履修した後に国家試験を受験、さらに1~2年程度の学校現場でのインターン(研修期間)を経て、初めて教員免許を与えるということを想定しているというのだ。簡単に言えば、お医者さんになるのと同じイメージ。今みたいに簡単に“教員”になることが叶わなくなりますね。
狙いは国家資格にすることによって教員の資質向上と待遇改善を図るということ。たしかに、現場での教員の質の低下を嘆く声はよく聞くし、なりたい仕事として選んだ先の“教員”ではなく、安定した仕事(公務員)の中で消去法で選んだ先が“教員”だったなんて悲しくなるような話も聞く現状から考えればハードルを高くすることで本気の人しか集まらなくなるから質の向上は図れるだろう。しかし、逆にそのハードルの高さから断念する人も多くなるだろうから“教員”不足という現実も間違いなく起こるであろう。
教育現場で尽きない問題を改善していくためには必要な方向性の一つであると思うが、大きすぎる改革はまた更なる大きな歪みを生むということを忘れずにしっかり考えて改革を行なって欲しい。
そして、ここ日本で、北欧のように“教員”がなりたい職業No.1になり、子どもたちからも保護者からも尊敬される時代が来れば、日本の教育界が再生し、日本の未来が明るくなると信じて疑わない。