特定非営利活動法人(NPO法人)あてには、よくいろんなアンケートが届きます。
今回も県の産業労働部からアンケート調査の依頼がきました。
アンケートのテーマは…。
事業活動による社会的課題への取り組みに関するアンケート調査
(ソーシャルビジネス実態調査)
ってな感じ。
約10ページに渡って、20問ほどの設問に選択や記述で答えるというもの。
説明書きにはこう書かれていました。
『地域の様々な課題をビジネスの手法で取り組むソーシャルビジネスを育成し、地域における産業振興、経済活性化を図り、雇用の確保を目指すこととしています。
このため、ソーシャルビジネスの担い手やNPO法人や企業等の事業活動による社会的課題への取り組みの実態を把握し、今後の施策の基礎資料とするための調査を行うことといたしました。』
だからと言って、県が主体となって真剣にこの調査を行うわけというわけではなく、外部の調査会社に委託してますときたもんだ。
こうやってアンケートの回答を求められるわがとして、こういった類いのアンケートに対する率直な意見を言わせてもらうと、回答したからといって具体的に何かが変わるというわけでもない形ばかりのアンケートに、忙しい時期に時間を費やして回答すること自体まったくもって生産性の低い作業と言わざるを得ない。
もう少し意義の感じられるものや何らかの改善、メリットが見出せるものならもっと積極的に協力する気にもなれるが、形骸化されたパフォーマンス的なものなら願い下げだ。
ましてや、外部に委託して行うということは、こういったアンケートを実施すること自体にどれだけの費用をかけてやっているのかと思うと、逆に腹立たしく思う。
そんなお金があるのなら、ギリギリのところで必死に社会のために活動している弱小・零細の団体に、その費用を分配して助成してもらった方が、どれだけ世のため人のためになることか…。
お役所にしてみれば、体裁が整うことなのかもしれないが、極めて対費用効果の低い、典型的なお役所仕事に他ならない。
本当に現場の様子が知りたいのなら、紙切れでのアンケートなんかじゃなく、自分たちが現場に出てきて現場で触れ合い、額に汗して働いて、現場の様子を肌で感じ、身をもって実態調査をすべきではないのか?
そうしないと、国や行政が、本当の意味で社会が抱えている問題を知り、改善していくことなどできるわけがない。