春は花 夏はほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり

「あなたは誰?何がしたい人?」

美しい自然の光景を歌いながら、物事の本来の姿というものを思い起こさせる道元禅師の言葉です。
この句を借りて、本当のあなたを引き出してみましょう。
春は花で夏がほととぎすなら、あなたは何?あなたは何をしたい人?あなたはどんなことが好きな人?あなたはどんなことに感動する人?あなたは何が嫌いな人?
答えられますか?答えられた人は本来の自分の姿を知っている人。答えられない人は、自分の本当の姿をもう一度よく観察したほうがいいですね。自分というものを見失って誤魔化しながら過ごしていると、好きなものに出会うチャンスを失います。
春は花であるように、夏はほととぎすであるように、自分のことに関して自然な本来の姿というものを知っていてこそ、人生の次のステップに進むことができます。

受験真っ只中の子どもたち。
自分の目標がきちんと定まってがんばれている子はいいのですが、ここに来て、まだ目標が定まらずにもがいている子がいます。
中には、自分自身を見失って、彷徨ってしまっている子も…。
今はいっぱい悩み、寄り道・道草しながらでいいと思います。
失敗もどんどんすればいいと思います。
たくさんのいろんな経験が、将来きっと自分を助けてくれる日がきます。
15歳のこの時期、子どもたちはしっかり自分自身と向き合い、自分自身を見つめ直し、自分の未来について考えることがとても大切だと思います。
もちろん、子どもたちだけで考えられるわけではないので、お父さんやお母さん、まわりにいる大人たちがヒントや助言を与えながら一緒に考えてあげる必要があります。
そうやって子どもたちを導いていかなければいけない立場の大人たちが、その子どもたち自身のことをきちんとわかっていなければ、どうすることもできません。
そして、一生懸命悩む子どもたちと一緒に大人たちも一生懸命悩むことが大事だと思います。
いっぱいいっぱい悩みながら、子どもたちは成長していきます。
いっぱいいっぱい悩みながら、子どもたちは自分の夢を見つけていきます。
いっぱいいっぱい悩みながら、子どもたちは本当の自分に出会っていきます。
子どもたちが本当の自分に出会い、自分の描く未来に向けて進んでいけることを願っています☆

-禅の教え

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