先生と保護者

今朝テレビをつけたら、ある学校の先生が一人の生徒の保護者に対して、500万円の慰謝料を請求する訴訟を起こしたニュースを取り上げていた。
気になって見ていると、ことの発端は子ども同士の小さなトラブル。
その対処を巡って、先生と保護者の対立が始まり、ここまで大きな問題に発展してしまったようだ。
こんなことになって、誰一人としていい気持ちになったり、得をしたりする人はいない。
そしてなにより、間に挟まれた子どもが一番の犠牲者であり、今その子は一体どんな気持ちでいるのだろう?と考えると心が痛くなる…。
取材を受けていた当事者である保護者は、和解する気はまったくなく、逆にそっちが悪いんだから提訴を取り下げろ的な勢い。
もちろん先生の方も弁護士を立てて、全面的に争っている様子。
まさに泥仕合の様相…。
その上、学校サイドのコメントとして出されている内容は『先生の主張を支持します』というものらしい。
そうすること自体は別にいいというか、学校サイドからも支持してもらえないようではこの先生は全然立場がなくなってしまうからそれでいいんだけど、学校としてはそんなコメントを出すことなんかよりもっとしなきゃいけないことがたくさんあったんじゃないかと思う。
いろんな意味で、教育界の中の多くの問題を含んだこの訴訟。
これまでに先生が保護者を訴えたケースがないらしいので、そういった意味でもこの問題の結果には大きな意味があると思う。
それにしても…。
今回のことも含めて、今の教育の現場では根本的なところが大きくズレてしまっていることが一番の問題点となっていることが多い気がする。
それは先生と保護者の関係。
その関係が昔に比べて希薄になってしまっている。
理想的なのはお互いがお互いをきちんと尊重し、信頼しすること。
仮にそこまでは無理だとしても、せめて、“一緒”に子どもの成長を見守り、助けていく同志として協力してがんばることができないのだろうか?
その両者の願いは、きっと同じところにあるはずなのに、時としてそのどちらかの思いが強すぎるとその関係が壊れてしまうような気がする。
昔もまったくなかったわけではないだろうが、ここまでひどいこともなかったはずだ。
いつからそんなになっちゃったのだろう…?
今回のことも、マスコミによる表面的な情報しか得ていないので、一概にどちらがいいとか悪いとかいうことはできない。
でも、こうなってしまっているということは、絶対にどちらか一方に非があるなんてことは考えられない。
どちらにもきっと問題があり、それを双方がきちんと認めて歩み寄らない限り、一番いい答えに辿り着くことはできないだろう。
ここでいうところの一番いい答えとは、もちろん子どもが安心して生活し、成長していける環境を整えるということ。
先生と保護者。
どちらも子どもたちにとって、とても大切な存在なんですよ☆

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