子ども自身による意思決定

進学・受験に際して、選択をしなければいけない場面において、親や先生などの大人が選んだ道ではなく、きちんと自分自身で考えて決定することを子どもたちにさせることを指導の基本方針としています。もちろん、それは受験等だけではなく、選択を必要とするあらゆる場面、例えばSelfishに入塾希望で相談に来た場合での入塾か否かといったことですら、保護者の希望は二の次で子どもたち自身による意思決定を最優先にしています。

子どもたち自身による意思決定は、ちゃんと子どもたちを一人の人間として尊重しているというメッセージであると同時に、それが成長につながる大きなカギになると考えているからです。

最近読んだコラムの中に、この考え方でいいんだよと言ってくれているような内容や研究報告が書かれていたので、一部ご紹介させていただきながら、子ども自身による意思決定の大切さについて少し考えてみたいと思います。


■大成するのは「子ども先導型」の子育て

ドイツの研究者が行った調査によると、親がきっちりとスケジュールを管理して育った子よりも、やりたいことを自分で選んで育った子の方が、大人になって大成しやすいことが分かっています。つまり、“親先導型”の子育てよりも、“子ども先導型”の方が良いということなのです。

この結果を後押しするように、子どものしつけの権威である、アメリカ心理学者カズディン博士も、「子供にとって何より大事なのは、教育よりもポジティブな社会性だ」と言っています。

進路選択などの大きな選択に限らず、日常生活におけるスケジュール管理や諸々の意思決定においても、親や大人がしている管理・決定は、子どもたち自身の成長の機会を失わせているもの。もし仮に、それで子どもたちが成功したとしても、それは『成功した』という経験ではなく、『成功させてもらった』という経験にすぎない。

ここで勘違いして欲しくないのは、この話はすべてを子ども自身の意思決定に委ねることが大切だという話をしているのではない。引用させていただいたコラムの言葉でいうなら、“親先導型”で決めるのではなく、“子ども先導型”で意思決定をしつつも、そこにある程度の親(大人)によるアドバイス(“先導”ではなく“誘導”)と、きっちりとしたフォローアップは必要不可欠です。

すなわち、最初からすべて親(大人)が導くのではなく、あくまで先頭を走るのは子どもたち自身であり、ゆっくりその横や後ろに寄り添って走りながら、必要なときにだけほんのちょっぴりお手伝い。そんな中でのたくさんの成功や失敗が、子どもたちの成長の大きな糧となる。そのための大事な要素の一つが子ども自身による意思決定なのです。

親(大人)にとっては、すごく勇気のいることかもしれませんが、ほんの少し勇気を出して子どもたちに委ねてみると、きっと驚くほどたくさんの成長と喜びを見せてくれますよ♪♪

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