且緩々

「まあ、落ち着いて」

あわてるな。あせるな。肩に力が入りすぎ。落ち着きなさい。呼吸をととのえて。
急ぐ人は、はたからみると滑稽です。その道は渋滞だとラジオで言っているのに聞く間もなく走っていく。
どの道も、急いで極めることはできません。急がば回れ。
師匠に対し、矢継ぎ早に質問攻めにして疑問をすべて解消し、早く悟ろうと思ったお坊さん。
「且緩々」と言われてしまいました。おいおい、落ち着け。
まずはお茶でも召し上がれ。
緊張したお客様を迎えたら、この一言をかけてあげたい。
人生だって、時にはふと立ち止まり、これでいいのかとゆっくり考える時間が大切。

『且緩々』=「しゃかんかん」と読むのだそうです。

教室での授業中。すごい勢いで鉛筆が動く子どもたち。鉛筆が机を叩く音が「カッ、カッ、カッ…」と連続して響きます。鉛筆が速く動いて書く字は、言うまでもなく芸術的な字のオンパレード。保護者からも「字を丁寧に書くように指導してください!!」と依頼を受けている場合がほとんどで、なんとかキレイに、というよりちゃんと読める字を書いて欲しいのですが…。(苦笑)

字に限らず、算数や数学での計算もそう。急いでやりすぎて、必然的にミスを連発して取れるべき点を落としてしまう。他の教科でもそう。落ち着いて問題を読まないことからくるミスが後を絶たない。もったいない、もったいない…。

と、まるで子どもたちの物事にゆっくり取り組めない、落ち着けない様子から教えを乞う形で久々に禅語の本を開いているような書きっぷりになっていますが、実のところ、子どもたちに負けずとも劣らない自分の落ち着けない性格を戒めるつもりで本を開いて辿り着いた言葉です。

お恥ずかしい話、ゆっくり字を書かないから自分で「汚いなぁ…」と思う字を書くし、食事なんかまわりの人が驚くような速さで食べてしまうし、何より、仕事を含めて日々の生活の中でいろんなことを速くやってしまおうとしてしまう自分の性格をなんとか治したいと思っているのですが、なかなかうまくいきません↓↓。

心のゆとりはいろんなことで余裕を生み出し、その余裕はさらにいいものを生み出すためにとても大切な要素。だからこそ、まずは、ゆっくり考え、ゆっくり動くことを心掛けることから始めよう。今さらだけど…。(苦笑)

目指すは、ウサギとカメのカメさんです☆(^^)v

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-代表者ブログ, 禅の教え

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