国語力に対する危機感増大

先週から始まった、岡山高等学院での習字の授業の2回目。今日は、運筆の基本の形がいろいろ含まれている“月”から“日”までの一週間の7文字をテーマに書いてみました。

子ども達が書いている様子を見てて、ものすごぉ〜く気になることが…。

角半紙を四つ折りにし、1枚の紙に4文字書くように指示をしたら、半分以上の子ども達がとってもスムーズに左上から横書きをするんです。

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この写真は、高校の書道の教科書に載っているものですが、この中にもあるように作風の一つとして横書きをすることはあっても、基本的に国語(日本語)の書道としては縦書きが基本。

英語のアルファベットが横書きが基本で、その先に筆記体があるように、特に平仮名なんかは縦に書くと流れるようなきれいな作品を生み出すことができるが、さすがに横書きではそうはいかないけど、そんな日本語の文化がどんどん日常の中から失われつつあるという証だ。

これについては、2月21日付の本ブログ(『読まない子どもたち』)でも書いたように、パソコンやスマホ、ケータイといった電子機器の利用の増大によって文字を横に書くことがあたり前のこととして定着しまっている証拠。

その上、そう書いている子どもたちは、他の子が右上から縦に書いているのを見ても何も不思議に感じることもないからこれまた怖い。必要以上に人と比べる必要性はないが、他人との違いからの気付きや学びはたくさんあるはずなのにそれがないってことは、成長のチャンスすら失っているってことですからねぇ…。

習字の授業を通して、ただ筆記用具を鉛筆から筆に持ち替え、その用具の特色を生かして字を書くといった技法だけにとどまらず、日本人として恥ずかしくない日本語をあたり前に扱える力、すなわち国語力も合わせて伝えられたらいいなと改めて強く感じた今日の授業でした。

とぉ〜っても難しいことなんですけど…。(・・;)

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