それだけの価値のある仕事『教師』

“異例の挑戦”とタイトルに書かれたニュースが配信されていた。

テレビ、ラジオのプロ野球阪神戦や高校野球中継の実況でおなじみ(個人的にあまりプロ野球や高校野球を見ないため、失礼ながら詳しくは存じ上げていませんでしたが…苦笑)のABC・清水次郎アナウンサー(44)が、放送局の看板アナというポジション、22年というキャリア、安定した収入などをすべて捨ててまで『教師』という仕事に異例の挑戦をするというのだ。

「甲子園で出会った監督の方々のように、思春期の生徒と本気で向き合いたい」

記事にはこう書かれていた。

清水アナによると、少年少女が加害者となる事件を自らが伝える中、かねて「何で若くて未来があるのに」と心を痛めていたという。マスコミの世界で働く者として貢献方法があると思う一方で「どうしてもそれは遠い」と感じながら、子供たちにできることをあらためて自問。導き出した結論が「教師になろう」ということだった。

この決断を、ただただ「すごい。」と感じる一方、『教師』という仕事はそれだけの価値のあるものだということを私も知っている。

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さらに清水次郎アナウンサーが本当にすごいと感じずにはいられなかったのは、教員免許を持っていなかったため、2011年秋から4年かけて通信教育で中・高校社会科の免許を取得しており、この3月末でアナウンサーを退職し、7月の採用試験に向けて受験勉強に専念する。これだけの流れを聞いてもその本気度を窺い知ることができる。

これだけの決意と他業種とは言え、大きな実績を持つ人なら、場合によっては採用試験を経て教員を目指すという道を選ばずとも、私学で採用されて現場に立つという道もあったはずだ。もっと言えば、いずれかの都道府県では社会人の特別枠のような形もあったはずだ。そうではなく、きちんと採用に向けての正規の道を歩み、公立の『教師』としてご自分の決めた場所での採用を目指す。本当に真摯なその姿勢には頭がさがる気がする。

現場で生きてきた人の深い言葉

親交のある星稜高(石川県)元監督の山下智茂氏(71)からは転身について「やめなさい。下積みがあって今の地位があるんだから」と諭される一方、「教師の仕事はお金は残らないけど、人が残る素晴らしい職業だよ」という言葉をもらった。

この山下元監督の言葉が深い。その『教師』という職を選ばなかった人間が言うことじゃないですが…。笑

これだけの想いを持つ人の“異例の挑戦”を応援せずにはいられない。そして、その挑戦と結果が閉塞感が否めない教育の現場に大きな風を吹かせることを願ってやまない。

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