問題を“解く”力よりも大切な問題を“読む”力を身に付ける勉強を!!

小学2年生の算数の宿題プリントでの問題。(大問1問に小問2問の設問)
授業中、まずは自分で考え、その後先生と一緒に考えていたのですが、なかなか正解に辿り着けず…。

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(※写真は単なるイメージ画像で、実際の授業風景ではありません。)

プリンが6個入った箱が4箱あります。
(1)プリンは全部で何個ありますか?
(2)箱が1箱増えると、プリンは□個増えます。(□の穴埋め問題)

かけ算九九を習って間もない時期なので、内容としては九九の習得及び概念理解を図る問題。でも、問題をきちんと読まない子には大きな落とし穴が待っていました。

問題の意図とひっかかっているポイント

(1)は単なる九九の定着問題なので『6×4=』と立式して正しい九九で答えられれば問題ない。しかし、この問題を解いた後に、(2)の問題をきちんと読まないで答えた子の解答欄には『30』という答えが…。
問題の考え方は完全に(1)の問題に引きづられてしまっています。ただ、問いの文章の中に『1箱』という数字だけで増量後の箱数である『5』が出てきていないのに、そこをきちんと考えられたということは賞賛に値します。

しかし、そもそもこの問題は九九の概念理解を図る問題なので、『6個入った箱が1箱増える=個数は6個増加する(6の段の数の増え方)』を問われているもの。ただ、そこを問いの中で示すのは□個の後ろの『増えます。』という言葉。もしここが『になります。』なら、30個という答えは正解になります。

たいてい、間違える子どもたちは『箱が1箱増えると、プリンは□個』までしか読んでいません。つまり、間違った原因は問題を“解く”力が足りなかったのではなく、問題を“読む”力が足りなかったということ。

身に付けたいポイントと最終の目標

あたり前の話になっちゃいますが、身に付けたいポイントとは2つ。1つは問題を最後まできちんと読む力、2つ目は問題の文意を理解する力。そして身に付ける順序としては、まずはしっかり読む力を、最後まで確実に読めるようになったら理解する力の定着を図れるようにしたいと考えています。

タイトルは“解く”力よりも“読む”力としましたが、最終目標はもちろん問題をきちんと読めて、ちゃんと解けること。すなわち、総合的に“読み解く力”を身に付けること。文章がきちんと読み解ければ、自ずと問題自体も解けるようになりますからね。

勉強で身に付けることは、一気に最終目標に辿り着ければ一番いいですが、なかなかそれも難しいので、身に付けるポイントとその優先順位を明確にし、確実に少しずつステップアップしていきましょう♪♪

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